と、言ったところで記憶が途絶えました。
全身麻酔ってスゴイです。“眠る”というより“吸い込まれる”とか“落ちる”という表現がピッタリな気がしました。 3階のope室に向かったのが午後1時ちょっと前。 ドラマの観すぎなのかな~? ope室に向かうって言ったら、ope着に着替えて、ストレッチャーまたはベッドに寝かされたままで、ガラガラと運ばれていく途中で先生とか家族とかに会って、それからope室の看護師とチェンジするってイメージだったのに、実際はとってもあっさりしたものでしたよ。 朝の回診時に先生から「頑張りましょー」って軽~い励ましを頂いて、手首に名前の書かれたバンドを付けられ、10時ごろに安定剤を服用したあとはお部屋でまったり待機です。
時間間近になったら、弾性ストッキング履いて、髪の毛を束ねて。 担当の看護師さんが呼びに来たら一緒に歩いてope室前まで行って、受け渡し。 「こんにちわー」 ope室の看護師さんにチェンジして、一番奥のope室に案内されるんですが、そこで投げかけられる爽やかな挨拶。 ここってそんな清々しい挨拶の通う場所なの!?って戸惑いました(苦笑)微妙な雰囲気~。 途中でope中の部屋がチラリと覗けたんですけど、ドア開けっ放しで良いんですか!? 一つ一つが完全密室みたいになってると思ってたんですけど・・・・これもドラマ見すぎなだけ???病院それぞれなんでしょうか・・・ 「ここですね~」 本当に一番奥の部屋でした。 ウロウロと中に散らばってる人はみんな緑色です!(当たり前ですが) 「こんにちわー」 「こんにち・・・」 わっ・・・って誰やねんっ!!?(´□`;/)/ 未だに推測でしかないのですが、たぶんその時に前を横切ったのはK先生でした。 わかるわけないですよ。だって目(プラス眼鏡)しか出てないんですもん!どこのアラブ人かと思いました。 長髪というわけでもないのに、耳までこっぽり隠れていたので、誰が誰だかさっぱりです。 ここに来る前にope着に白衣引っ掛けてたA先生見たばっかりだったから余計に驚きました。 「じゃあこの上に乗ってもらえますかー」 入ってすぐのところにストレッチャーが置いてあって、そこに上半身だけ服を脱いで寝てくださいとのこと。 手術はうつ伏せで、両肩と、腸骨の4点で支えると聞いていたので、完全に麻酔が聞いてから裏返されるんだな~ということが悟れました。 下に履いてるものとかも全部寝てから剥がれるわけですね。。。ちょっと一安心。 服を脱いだら即タオルをかけられて、心電図と血圧計を取り付けられました。 「麻酔科の●●です。今から点滴うたせてもらいますね」 ちょっと緊張気味の若い女の子がやってきました。 麻酔のための点滴針を刺す場所は術中、術後のことを考慮して、左手の甲からですよ~ってなってたので、さすがに腕にする注射よりは痛みがあることは覚悟していたんですが・・・・ 「痛いですよ」 こうも露骨に言われると体に力が入りますよね。(^-^;) 実際に痛い!!!しかも、刺さらないから中でグリグリされるのが・・・・くぅぅぅ(泣) それでいて、刺さらない!!!5分ほど格闘していたでしょうか。 上司らしき男性が見かねて、「こっちから入れてみ」と指示を出したのは手首の外側。 「痛いですよ」 わかってますから、早く刺しちゃってくださーい(T△T) こちらは割りとすんなりと刺さったので、思わずホッと深呼吸してしまいました。 テープでがっちり留められて、準備が整ったら一斉に人が集まってきました。 「では今から麻酔入れていきますんで」 「え、これって・・・・数かぞえたりするんですか?」 「じゃあ数えましょう!一緒に数えましょかっ!!」 な、ナニ!?このテンション・・・ 「ひとーちゅ、ふたーちゅ、みっちゅ、よっちゅ・・・」 うわっ ヾ( ̄□ ̄;)ノシ やーめーてー 覗き込んだのはさっきの麻酔科上司! 「いや、その数え方は勘弁していただきたい・・・あのっ・・・」 プシューと何かが吹き出てるマスクを口にあてられて、なんとなく頭がグラリとしてきました。 「いつーちゅ、むっちゅ、ななーちゅ・・・」 クソー・・・このオヤジ・・・・ と思いながらも、力が抜けて言い返せなくなってきました。 「うわ・・・なんか・・・・」 カクン・・・ となる手前、タイトルの言葉を呟いて意識が切れたのでした。 気持ち悪い数かぞえは十まで聞こえなかったです。 あとは先生たちしか知らないですね。 親が話すには、私がope室から出てきたのは午後の5時半ぐらいとのことです。 麻酔科の説明を受けた時、手術が終わったら、喉に管を通したままで一度起きてもらうけど、その時の事は大抵みんな忘れてるんで・・・って言われたんですけど、私はやっぱり覚えていなくて、眠る前の記憶と繋がる次の記憶は、目の前に輸血の袋をズィと出されて、名前の確認をされた時でした。 「○○●●さん、合ってますね~?」 って。 その次・・・・なのかは曖昧なところなんですが、確か病衣に着替えさせられてる最中だったように思います。 「ご家族の方、いらっしゃいました!?」という看護師さんの忙しない声が響いてました。 「こんな時に居ないなんて信じられないでしょう?」って冷静な返事をしていたみたいです。 あれ・・・? もしかしたら、先生が「取れたやつ見るか?」と言ったのに「後で良いです」と返したのが先だったも知れません。 それぐらい途切れ途切れなんです。麻酔の力、恐るべし・・・ 次に気がついた時が本当の覚醒となりました。場所は詰め所の横の観察室。横には母が居ました。 何人かの看護師さんもいて、点滴の調節をしてました。 麻酔も徐々に薄れてきて、自分の状態を理解してビックリ☆ 体中、管だらけのサイボーグみたいなんですもん!! 左手首の外側、麻酔の点滴をうたれたところからは栄養剤と抗生剤の点滴。 右手首の外側からは輸血。 胸には心電図。 右手人差し指には酸素濃度を計るケーブル。 腰部には血栓ができないようにするためのドレン。 もちろん尿管。 口には酸素マスク。 足にはフットポンプ。 う、動けない… まぁ、何も付いてなくても痛くて動けるわけないんですがね(ノω○。) 腫瘍は綺麗に取れたそうで、お得意の擬音表現でもコロンッって感じだったとのこと。(笑) 硬膜壁に張り付いていたりしたら困難だったそうですが、そんなこともなかったようで、opeの時間も、予想以上に早かったそうです。 後で取れたもののホルマリン漬けを見せてもらったんですけど、色がベージュで半分に割ってありました。 なんかミルキーみたいでしたよ。 私が術前から「取れたものが見たい!!」と主張していたからか、先生から「半分持って帰るか?病理に出すから全部は無理やけどな」と言われました。 いーりーまーせーんー でも、写メはバッチリ撮りました。(笑) 当日の夜はね・・・・寝れませんでした。 うるさいのよ、向かいのおじいちゃんがっっ!!! ope後は、同じ日にopeした人が観察室に入ってるわけですが、もぅね・・・生き地獄。 おじいちゃんのわけわからん叫び声に1時間毎ぐらいのペースで起こされるんですもん。 過酷な夜だった・・・・・ 私、一度もナースcall押さなかったんですよね。定期的に様子を見に来てくれるのもあって。 そしたら、「色んな意味で大変やったのに、おとなしかったなぁ~」と褒められました。 酸素マスクもホントは取りたくて仕方なかったけど、夜中、無理矢理取ってる患者さんに「これはね、明日まで付けとかなアカンから付けといてね」って何度も言ってる声が聞こえていたので、我慢して付けてたら、回診の時に先生から「マスクちゃんと付けてたんやなー。みんな大概、ワ~って取りやるのに。若いから律儀やなー」と笑われました。 なんで!??それこそ褒めるところやん?? 私の主治医はちょっとズレてるのかなぁ? 一日は完全にベッド上安静。金曜日にはギプスになるとか・・・・ まだまだ先は長いですー。 PR
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